知っておくと得をする耳寄りな話!

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“複利の力”は、すごい?!

利息の計算方法には、単利と複利があります。

単利というのは、
元本にだけ金利(利息)が付く計算方法です。
例えば100万円という元本を年間10%の単利で計算すると、年間100万円×10%=10万円の利息が付くことになります。元本に対してだけ金利を掛ける計算なので、2年目も、3年目も・・・毎年利息は10万円となります。

複利というのは、
一定期間(ここでは年間を例にとります)の利息を元本に組入れた合計額に金利を付加する計算方法です。同じ年利10%で計算すると、1年目は100万円×10%=10万円の利息。2年目は、その10万円を元本に加えて、(100万円+10万円)×10%=11万円となります。翌年は、この11万円を加えて計算します。

複利の方が少しは得な感じがしますが、声高に言うほどの違いがあるのでしょうか?

実は、運用する期間が長くなると、ちょっと様子が異なってくるのです。
例えば、100万円を30年間運用したとしましょう。
5年おきのグラフで示します。

単利と複利の比較図

毎年の小さな利息を元本に組込んでも「大したことないのでは?」と感じてしまうかもしれませんが、時間が経過すると、ものすごい違いがでてくるのですね。この事例の場合、15年を超えると複利部分が単利部分より大きくなり、その後は雨後の竹の子のようです。

元本100万円を毎年10%で運用すると30年後の利息は、単利が300万円、複利はなんと約1,345万円となります。
「複利の力」を最大限引き出すには、実は“時間を味方につける”ことがポイントなんですね。

因みに覚えておくと便利な一つの目安として、元本を10年間で倍にするための金利は・・・7.2%です。

「複利で運用してみたいが、まとまったお金はないよ」という声も聞こえてきそうです。
では、毎月一定額を積み立てていくとどうなるでしょう?

クイズです

例えば、30年後に上記のグラフと同額の1,745万円を同じ年利10%の複利で運用して貯めるとすると、毎月いくら積立てれば良いでしょうか?
スタート時点から大きなお金を元本にしているわけではありませんし、積立て期間終盤に積立てた金額の運用期間は短いですよね?

答え

毎月の積立額は7,700円です。
毎月7,700円を定額積立して年利10%の複利で運用すれば、30年で17,405,755円になります。元本総額は7,700円×12ヶ月×30年=約277万円です。

やはり、複利の力はすごい! ですね。

今回は、お金を増やすことを前提にしましたが、複利は増える場面だけの計算方法ではありません。借金も返済期間が長くなると、同じような計算で利息が膨れ上がりますので、十分ご注意ください。

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